例えば、歴史を振り返ると、1955年にローザ・パークスという黒人女性が、バスの席を白人に譲るのを拒むだけで逮捕されるという事件が起きました。当時、バスの座席は法律で人種ごとに分けられており、白人が乗ってきたら黒人は席を譲らなければならないという理不尽なルールがありました。仕事帰りで疲れていた彼女は、運転手からの『席を譲れ』という命令に対し、静かに、しかし毅然とした態度で『いいえ』と拒否し、その場で警察に連行されたのです。 この事件から半世紀以上が経ち、法律の上の差別はなくなりました。しかし、現代のアメリカでも、肌の色を理由に日常的に警戒されたり、不当な扱いを受けたりするニュースは今も後を絶ちません。過去の歴史を知ることは、今も形を変えて残る『日常茶飯事の差別』に気づき、それを変えていくための第一歩になると私は考えます。